唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom-
高慢な武官と切れ者検視人が怪事件に挑む!正反対の2人が暴くサスペンス話題作
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第1話 狙われた花嫁
時は唐代。長安県尉が不可解な死を遂げ、新しく県尉となった蘇無名(そむめい)は、金吾衛中郎将・盧凌風(ろりょうふう)から捜査を命じられる。ちょうどその頃、婚家に向かっていた花嫁が失踪し、変死体で発見される。現場に駆けつけた蘇無名は、盧凌風から同様の事件がこの1年で頻発していることを聞かされるが、それらの記録は全て何者かに持ち去られていた。
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第2話 長安紅茶の謎
蘇無名は殺された花嫁の屋敷で、花嫁の弟が鬼市の陰十郎(いんじゅうろう)という者と関わっていたという証言を得る。一方で盧凌風は、都の高官や貴人たちの間で長安紅茶という極めて高価な茶がもてはやされており、それが鬼市で取り引きされていることを知る。鬼市に向かった蘇無名と盧凌風は店で鉢合わせするが、陰十郎の姿は既になかった。
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第3話 鬼市に潜む者ども
盧凌風は連続する朝臣の怪死事件に長安紅茶が関係しているとにらみ、市中の長安紅茶を押収するが、朝廷内の反感を招いて配下の帯同を禁じられてしまう。蘇無名は身動きの取れなくなった盧凌風に部下を貸し、彼とは別に鬼市に潜入する。盧凌風は鬼市である男を捕らえるが、その男が口にしたのは陰十郎でなく十一娘(じゅういちじょう)という名だった。
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第4話 不遇の将軍と酔客
鬼市で手勢を失い自らも負傷したことで、盧凌風は兵権を剥奪されてしまう。蘇無名は鬼市で知り合った謎の男・費鶏師(ひけいし)から、中元節の3日後に再び長安紅茶が売り出されるという情報を得る。これまで長安紅茶が売り出されるのは、花嫁が失踪して3日後と決まっていた。蘇無名は一計を案じ、吏部侍郎・裴堅(はいけん)を訪ねる。
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第5話 鬼市への嫁入り
裴堅の娘・裴喜君(はいきくん)の花嫁行列が、鬼市に入ったところで異形の獣に襲われる。一行に付き添っていた盧凌風は花嫁の輿を守ろうと戦うが、その隙に裴喜君は地下道の中に連れ去られてしまう。後を追って地下道に入った盧凌風と兵たちが苦戦を強いられていた頃、蘇無名は長安県令・元来(げんらい)の屋敷を訪れ、酒を酌み交わしていた。
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第6話 捕らえられた2人
一連の事件が解決したのち、不当に投獄された蘇無名と盧凌風は、それぞれ皇太子と公主の御前に召し出される。蘇無名は盧凌風の功をたたえるが、皇太子は聞く耳を持たない。一方、盧凌風は公主から、鬼市で売られていたのは偽物の長安紅茶で、自分が天子から賜ったものが本物だと言われる。そして、公主の意向により釈放されるのだが…。
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第7話 地図にない駅館
南州司馬に任命された蘇無名は、任地へ向かう途中で十一娘に襲われ、危ういところを盧凌風と費鶏師に救われる。都を追放され行き場をなくしていた盧凌風は、蘇無名から護衛にならないかと声をかけられ、これを受け入れることに。その頃、都では外出を禁じられていた裴喜君が家出しようと従者・薛環(せつかん)を説き伏せていた。
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第8話 不浄の部屋
蘇無名と盧凌風のあとから駅館に入ってきた都尉の一行に、裴喜君と薛環が捕らえられていた。2人を救い出した盧凌風は、裴喜君を慰み者にしようとしていた都尉に刃を向けるが、蘇無名に押しとどめられる。都尉は同じく駅館に居合わせた県丞に今の騒ぎを聞かれたのではと考え、口封じに行くが、その部屋はなぜかもぬけの殻だった。
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第9話 南州の四名士
蘇無名と盧凌風は駅卒の劉十八(りゅうじゅうはち)をひとまず県尉に引き渡し、同行を願い出た裴喜君と薛環と共に南州に入る。だが歓迎の宴の最中に、表通りを葬列が通りかかる。亡くなったのは、蘇無名が久々の再会を楽しみにしていた書家・顔元夫(がんげんふ)。葬列には、顔元夫と共に“南州四子”と並び称された琴、茶、詩の名人の姿があった。
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第10話 消えた古琴と名画
蘇無名は裴喜君の思いをくんで、彼女が都に帰らずに済むよう義兄妹の契りを結ぶ。一方、司法参軍代理の役を与えられた盧凌風は、南州四子の1人・路公復(ろこうふく)の急死の報を受け捜査を開始する。容疑者の1人は路公復に冷たくあしらわれていた欧陽泉(おうようせん)という商人で、南州四子が石橋山で風雅に過ごすさまを描いた名画「石橋図」を所蔵していた。
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第11話 深まる謎
盧凌風は路公復に恨みを抱いていた琴師を捕らえるが、検視をした蘇無名は、路公復が琴師に刺される前に既に絶命していたことを見破る。そこへ、街の骨董店から護衛付きで荷物が運び出されたという知らせが入る。中身は路公復の屋敷から消えた古琴と、欧陽泉が売った「石橋図」。盧凌風は追跡の末に琴と絵を取り戻すが…。
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第12話 描かれた人々
名士・謝公の息子、謝明(しゃめい)と謝晦(しゃかい)が進士に及第する。さっそく祝いの宴が催されるが、2人は小舟から突き落とされて死に、下手人の船頭もその場で自死してしまう。当初は船頭の恨みによる犯行と思われたが、居合わせた裴喜君が奇妙なことに気づく。謝明と謝晦、そして船頭のいずれもが、その姿を「石橋図」に描かれていたのだ。
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第13話 解き明かされる真実
南州四子が初めて石橋山を訪れた日から15年。その日をしのんで、茶の名士・鐘伯期(しょうはくき)は詩の名士・冷籍(れいせき)と蘇無名、盧凌風らを招いて石橋山で茶会を開く。その席で鐘伯期と冷籍はしみじみと語り合う。南州四子は2人欠けてしまったが、黄泉の竹林で4人また相まみえ、杯を交わそうと。それを見て、蘇無名はおもむろに口を開く。
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第14話 再び甘棠駅館へ
甘棠駅館の謎を解明するため、盧凌風と蘇無名は変装して再び駅館を訪れるが、門を開けたのは牢獄にいるはずの駅卒・劉十八にそっくりの男だった。そして深夜、2人はまたもや怪異に遭う。盧凌風は化け物のような男と戦ってこれを捕らえるが、仲間は逃亡。夜が明け、手勢と共に駅館に入ってきた甘棠県の県尉を蘇無名が問いただす。
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第15話 悪夢に取りつかれた男
書生の独孤遐叔(どっこかしゅく)は、妻の軽紅(けいこう)から妙な夢を見たと言われる。夫が科挙に合格するよう文廟で祈っていたところ、窓の外にいた何者かに書を投げつけられたというのだ。だがそれは、独孤遐叔が今しがた文廟で妻にしたことだった。あの時、軽紅は確かに文廟にいて、書生仲間の劉有求(りゅうゆうきゅう)と…。だが程なく、今度は独孤遐叔が妻を殺す悪夢を見る。
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第16話 夢と現実のはざまで
蘇無名と盧凌風は劉有求殺しの疑いで独孤遐叔を捕らえるが、当人は取り乱した様子で供述を二転三転させるばかり。独孤遐叔の家を捜索すると、保管されていたはずの銀塊7つのうち、6つがなくなっていることが分かる。更に近くの土地神の祠には、軽紅の他殺体が…。その奇妙に変色したうなじには、針の痕が残されていた。
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第17話 食い違う証言
独孤遐叔は劉有求と軽紅を殺したことを否定するが、その話は依然つじつまの合わないことばかり。独孤遐叔が精神に混乱を来している原因を探ろうと、盧凌風は文廟の雑役・吉祥(きつしょう)の元を訪れる。吉祥の話では、独孤遐叔と劉有求がただならぬ関係にあったというのだが…。そんな折、隣の州から霊鑑(れいかん)という凶悪な盗賊について知らせが入る。
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第18話 下手人の告白
捕らえられた下手人は、蘇無名らの前で真相を告白する。全ては美しい軽紅と出会ったことがきっかけだった。更に、ある書状の存在を知ったことで野望に火がついたのだと…。事件が解決して程なく、朝廷の命で盧凌風は橘県の県尉に任命される。再起を図るのによい機会だと皆は喜ぶが、費鶏師は橘県と聞いてなぜか動揺する。
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第19話 医館に潜む鬼
橘県のある家で、娘が襲われ首なし死体で発見される。昨年の冬から続いている殺人事件と同じ手口だ。目撃者によると、娘を襲ったのは赤い衣に白髪の鬼。その姿は、盧凌風と薛環が間借りしている医館・衆生堂でも目撃されていた。盧凌風は入り口が閉ざされている裏庭を調べようとするが、衆生堂の医師・テキ良(てきりょう)に阻まれる。
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第20話 40年前の惨事
複数の寺の祭壇で、若い女の亡骸の一部が見つかる。状況も犯行手口も40年前のおぞましい未解決事件と全く同じだ。盧凌風は応援に駆けつけた蘇無名に検視を任せ、捜査を開始する。被害者の名は慧娘(けいじょう)で、質屋の主・銭小乙(せんしょういつ)の側女だという。裴喜君は寺に出入りした者について聞き取りをし、似顔絵を描いて手がかりを探る。
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第21話 棺の中にあるもの
費鶏師は慧娘の骸が包まれていた布から薬材のにおいを嗅ぎ取る。それらの劇薬を使いそうな人物は、費鶏師のかつての兄弟子・孟東老(もうとうろう)のみ。孟東老はかつて費鶏師と共に医術を学んでいたが、あることで破門され橘県へ。衆生堂を開業してからは名医と評判だったが、1年前に他界している。盧凌風は意を決し、孟東老の墓に向かう。
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第22話 邪神に支配された街
県尉の任を解かれた盧凌風は1人で旅に出る。蘇無名は新たに寧湖の司馬に任命されるが、寧湖に着くと、民はダ神(だしん)という神を崇め、ダ神教の領司・沈充(しんじゅう)に言われるがままに金銭を納めていた。だがダ神を崇めない者もいて、寧湖商会の陸咏(りくえい)はその1人だという。蘇無名は刺史・李鷸(りいつ)の別荘を訪れるが、そこで李鷸の惨殺体を見つける。
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第23話 刺史の娘
陸咏が役所に提出した「ダ神教実録」は、李鷸がダ神教の悪行を詳細に記したものだった。沈充はその巻物を既に1部所持していたが、李鷸の娘・櫻桃(おうとう)も同じ物を持っているのではないかと考え、刺客を差し向ける。櫻桃の元には弔問に訪れた蘇無名も居合わせていたが、危ういところで何者かが部屋に飛び込んできて2人を助ける。
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第24話 床下の抜け道
蘇無名は李鷸の棺を開けさせ、亡骸が本人でないことを人々に示す。一方、李鷸の別荘を調べていた盧凌風は、床下に抜け道を見つけ、地下の広大な部屋で巨大なワニに襲われる。とっさにそこにあった棺の中に逃げ込むが、その中には美しく装った娘の亡骸が…。その額の花鈿は、李鷸の部屋に落ちていた物と同じだった。
作品詳細
唐の時代、平和で美しい町並みが広がり、夢のごとく栄えている長安。ある朝、長安県尉・武大起(ぶたいき)の溺死体が発見される。その事件現場を調べた若き金吾衛中郎将・盧凌風(ろりょうふう/ヤン・シューウェン扮)は、その死に不審な点が多いことに気付く。公主の推薦のもと新たに長安県尉に任命された蘇無名(そむめい/ヤン・チーガン扮)に死因を解明するよう命令するが、賢人として名高い狄仁傑(てきじんけつ)の直弟子である彼に、盧凌風は嫉妬を隠せずにいた。そんな折、婚礼当日に死んだ新婦が検視房に運ばれてくる。疑われたのは金に困窮していた新郎。しかし、盧凌風の目の前で新郎は金吾衛に射られて死んでしまう。盧凌風の失態を責め立てる蘇無名と、そんな彼に牙を剥き出し傲慢な態度を取る盧凌風。反発するばかりで、全く馬が合わない2人。しかし、新婦の死に陰十郎(いんじゅうろう)という謎の存在と高官の間で流行中の“長安紅茶”が関係していることを突き止め、2人は手を組むことに。こうして本格的に捜査にあたる盧凌風と蘇無名だったが、怪しき影が2人を狙う─。